【京都・自動車登録】グリーンナンバーとは？取得条件やメリットを解説

グリーンナンバーとは

グリーンナンバー（緑ナンバー）は、営業用自動車を示すナンバープレートです。主に貨物や旅客を運ぶ事業用の自動車に使用され、一般的に「営業ナンバー」とも呼ばれています。一般的な白ナンバーとは異なり、ナンバープレートの地の色が緑色になっていることが特徴です。この緑色のナンバープレートは、タクシー・トラック・バスなどの車両に使用されます。

グリーンナンバーを取得するためには、国土交通大臣の許可が必要です。これは、営業用車両として使用することを公的に認められたことを意味します。

グリーンナンバーの主な特徴は以下のとおりです。

• 営業用であることの証明
• 事業の信頼性向上
• 一般車両とは異なる税制や規制の適用

グリーンナンバーを取得すると、事業者は以下のような義務を負うことになります。

• 安全管理の徹底
• 定期的な車両点検
• 運行管理者の設置

これらの義務を果たすことで、より安全で信頼性の高い運送サービスを提供することが可能となります。

グリーンナンバーと白ナンバーの違い

グリーンナンバーと白ナンバーには、使用目的や税制、車検・点検整備、法的規制などに大きな違いがあります。

使用目的

まず、使用目的の違いについてです。白ナンバーは自家用車として使用され、主に自社の製品や荷物を運ぶ目的で利用されます。一方、グリーンナンバーは事業用車両として、有償で他人の貨物を運送したり、人を送迎したりする目的で使用されます。

税制面

一般的に、グリーンナンバーのほうが税金を安く抑えられます。また、自動車重量税においても同様の傾向が見られます。

車検・点検整備

グリーンナンバーの場合、より頻繁かつ厳格な点検が求められます。これは事業用車両としての安全性を確保するためです。

法的規制

グリーンナンバーを取得する際には、貨物自動車運送事業法に基づく許可が必要となります。また、運行管理者の設置や社会保険への加入など、より厳しい規制が課せられます。

このように、グリーンナンバーは単なる色の違いだけでなく、営業用車両としての重要な意味を持つナンバープレートなのです。

経営者の条件

過去に一定期間以上の懲役や禁錮を受けていないこと、過去に運送事業の許可を取り消された経歴がないこと

必要な車両台数

原則として5台以上のトラックを保有していること

事業所の立地条件

営業所が適切な場所にあること

資金力の条件

事業を適切に遂行できる資金力があること

運行管理者の設置

一定台数以上の車両を保有する場合、運行管理者の選任が必要

これらの取得条件を満たすことで、グリーンナンバーの取得申請が可能となります。ただし、地域や事業規模によって詳細な取得条件が異なる場合があるため、申請前に最寄りの運輸支局や行政書士に相談することをおすすめします。

京都府京都市伏見区にある行政書士法人こころ京都では、自動車登録を中心に業務を行っております。グリーンナンバーの許認可申請も対応しておりますので、京都でグリーンナンバーの取得をお考えの方はお気軽にご相談ください。

グリーンナンバー取得のメリット

グリーンナンバーの取得には、事業者にとって様々なメリットがあります。こちらではその主なメリットについて解説します。

事業の信頼性向上

グリーンナンバーを取得することで、運送事業者としての公的な認可を得たことを示すことができます。これにより、顧客や取引先からの信頼度が大幅に向上します。特に大手企業との取引や公共事業などにおいて、信頼性の高さが評価されやすくなります。

営業範囲の拡大

白ナンバーでは制限のある営業範囲が、グリーンナンバーの取得により大幅に拡大します。公共事業の案件や、グリーンナンバー取得事業者に取引を限定している大手企業の仕事も受注しやすくなるため、営業の規模を拡大することが可能です。グリーンナンバー取得により営業範囲が拡大することで、事業の成長機会が大幅に増えます。

従業員待遇の改善

グリーンナンバーを取得することで、従業員の待遇を改善できる可能性が高まります。これは、運送業界における法令遵守と安全性向上の観点から、従業員の労働環境や福利厚生に対する要求が厳格化されるためです。

グリーンナンバー取得企業は、従業員の社会保険、労災・雇用保険の加入が義務付けられます。これにより、従業員の待遇改善や労働環境の整備が進み、優秀な人材の確保・定着にもつながります。

税制上の優遇措置

グリーンナンバー車両は、自動車税や自動車重量税において優遇措置を受けられる場合があります。これにより、事業コストの削減につながる可能性があります。

以上のメリットを活かすことで、運送事業の拡大や収益性の向上が期待できます。

グリーンナンバー取得のデメリット

グリーンナンバーの取得には大きなメリットがある一方で、いくつかのデメリットも存在します。これらのデメリットを十分に理解し、事業の実情に合わせて慎重に判断することが重要です。

車両の維持管理にコストがかかる

グリーンナンバー車両は、一般の自家用車と比べて車検期間が短く設定されています。これは車両の安全を確保するための重要な要件ですが、事業者にとっては定期的な車検にかかる時間とコストが増加することを意味します。

3ヶ月ごとの定期点検が必要

グリーンナンバー車両は3ヶ月ごとの定期点検が義務付けられています。この頻繁な点検整備は、車両の安全性を高い水準で維持するために不可欠ですが、同時に整備コストの増加につながります。

保険料の負担増加

グリーンナンバー車両は商業活動に使用されるため、一般の自家用車と比べて保険料が高くなる傾向があります。

これらの維持管理に関する負担は、事業の収益性に直接影響を与える可能性があります。しかし、これらの負担を適切に管理し、安全で信頼性の高い運送サービスを提供することで、長期的には顧客からの信頼獲得や事業の安定化につながるという側面もあります。

グリーンナンバー取得を検討する際は、これらの維持管理コストを事前に十分試算し、事業計画に組み込むことが重要です。